今回は、キッチンの中でも特に整えておきたい冷蔵庫を取り上げます。冷蔵庫の中は毎日、何回も使う場所。整理収納しておくと、探す時間が減るだけでなく、食費の削減にもつながります。限られたスペースですので、一気に整理収納してしまいましょう。
1カ所決めて、まず整理、そのあと収納に取り組みます。それが終わった場所は、日々片付けのみでOK。つまり、整理収納とは、仕組みづくりなのです。
整理収納は「30分」と決めて行いましょう。
整理を始める前におすすめなのが、キッチンタイマーで30分をセットしてスタートすること。時間を区切らずに進めると30分があっという間に過ぎてしまうように感じます。あらかじめ「30分」と決めておくと、「①思いのほか時間が長く感じて作業を進められる」「②時間を区切ることで集中できる」という2つのメリットがあります。
スーパーマーケットは、全国どのお店に行っても、ほぼ同じレイアウトになっています。入ってすぐに果物・野菜。その奥に肉・魚。肉も牛・豚・鶏、に分かれていますね。これは、種類別に「分類」されて「定位置」が決まっている状態。大分類→中分類→小分類の順に棚を探せば、お目当ての1点を探し当てることができるようになっています。
家庭の冷蔵庫も、「分類」されて「定位置」が決まっていることがベスト。写真は、わが家の冷蔵庫内。このあたりを探したら見つかるだろうと目星がつくように、グッズを使って空間を区切っています。この作り方を、今からご紹介しますね。
「分類」と聞くと難しいように思われますが、実はとても簡単。スーパーマーケットの売り場案内を思い出してみてください。「調味料」「飲み物」「惣菜」のように、まずは大分類で分けます。
庫内にあるモノをキッチンカウンター上に分類別に出していきます。すると、写真のように多いモノが一目瞭然。不要なモノを捨て、分類のまま冷蔵庫に戻すのですが、戻す前に庫内のサイズ(幅・奥行・高さ)を測り、冷蔵庫の取扱説明書のイラストに書き込みましょう。そのページを撮影して、100円ショップへ行ってみてください。庫内にぴったりのグッズがたくさんありますよ!
ふりかけや漬物、佃煮、専用のスプーンなどは、ひとつのトレイにまとめて「ごはんセット」として冷蔵庫へ。食事の用意のときは、このトレイのまま食卓へ持っていくことができます。このように、同じ用途で使用するモノをまとめることを「グルーピング」といいます。
トレイの上を「適正量」とし、「ひとつ食べきったらひとつ買う」ようにすれば、庫内があふれることもありません。このトレイは、庫内のサイズを測ってから購入してください。たとえば、バターだけを使いたいというときは、トレイの縁が高くない方が取り出しやすいですよ。
マヨネーズ・牛乳・ハムなど、常備している調味料や食材の場所は細かく決めておきましょう。ラベリングをすると「定位置」が分かりやすいので、今までは隙間に隠すようにマヨネーズを入れていたご家族の方も、その場所にきちんと戻してくれるようになります。
大切なのは、収納内を2割ほど空けておくこと。新しく購入したマヨネーズを入れる場所を定位置横に作っておくことで、ストックの買いすぎを防ぐことができますよ。ぜひお試しを。
西口理恵子さん
整理収納アドバイザー1級、インテリアコーディネーター、宅地建物取引士。新築マンション営業、企画に携わり、「インテリアR」を立ち上げる。「収納・インテリア・美」を総合した「美人収納」を掲げ、テレビ・雑誌でも活躍。セミナー・講演だけでなく、個人宅で「美人収納術」を直接指導し、整理収納サービスで生まれ変わらせたお宅は200軒以上も。著書『毎日がうまく回り出す 1日1収納の法則』他多数。
次回(11月下旬公開予定)は、
ハロウィンなどイベントグッズ
らくらく収納をご紹介予定です!