2025.07.25 公開
「ローレル」マンションシリーズのモデルルームでは、インテリアコーディネーターがこだわった、心地よく素敵な空間を体験することができます。お洒落なインテリアやプロならではの空間づかいをひもとき、コーディネートのポイントをご紹介します。
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— インテリア全体でどのようなコンセプトを検討されたのでしょうか?
「自然の多いエリアで、30〜40歳代のご家族が穏やかな空気と木のぬくもりを感じながら、丁寧に暮らしている様子をイメージしました。忙しい日常の中でも、ホッと一息つける空間があることで、心の平穏やストレスの軽減につながるのではないかと考えています。穏やかな気持ちで過ごせる、心の豊かさを感じられる、丁寧で落ち着いた暮らしが実現できるよう、自分のペースで過ごせる空間をイメージして設計しています」
— 縦長のリビング・ダイニングで空間をのびやかに演出されているのが印象的ですが、ポイントをお聞かせください。
「どうしても間口が狭くなると家具の配置が難しく感じられがちですが、壁面をうまく活用しながら、視線の流れを意識して、より広く感じられるように家具をレイアウト。ソファやダイニングテーブルは壁面に沿わせることで、通路が確保されて広さを感じやすくなります。また、壁や家具の色味に統一感を持たせ、ソファやダイニングテーブルの張地も同じ素材・色で統一し、空間全体がスッキリ見えるようにしています」
— 穏やかな空気感やゆっくりとした時間の流れをインテリアとして表現する上で、意識されたポイントはありますか?
「基本的には明るい印象の空間にしています。ベースカラーの建具やフローリングは上品なグレーモカを用い、アクセントとして若々しさや軽やかさを加えるために、グリーンを各所に配置しています。ナチュラルに寄せすぎると全体的に淡く、のっぺりした印象になってしまうこともあるので、アクセントとしてグレージュやブラックを取り入れ、カジュアルになりすぎず、上質な雰囲気も感じられるように仕上げました。
ダイニングテーブルの天板やチェアの張地はグレー系を選び、ナチュラルとグレーをバランスよく配置。ここ5年ほどは、インテリアのトレンドとして、グレーやグレージュ、ブラウン系でもグレーがかった色が主流です。白だと明るすぎて落ち着かなかったり、黒だと埃が目立つので、グレーは視覚的にも落ち着いて見えて実用性もあり、ちょうどいいバランスの色だと思います」
— 間接照明が上質な雰囲気を醸し出していますが、空間を広く見せる効果があるのですか?
「間接照明は、空間に奥行きをもたらす上で、とても効果的です。今回はテレビボードを浮かせた造作にして、足元にも照明を入れました。床の見える面積を増やし、間接照明で奥行きを演出することで、空間をより広く感じることができます。また、リビングテーブルは円形のデザインをセレクト。リビングからバルコニーへの動線を考えると丸い方が邪魔しにくく、柔らかさや動きも感じられておすすめです」
— 洋室を仕切る引き戸やダイニングテーブル・チェアの脚、リビングテーブルなど所々に取り入れたブラックが空間を引き締めしていますね。ブラックの使い方にコツはあるのですか?
「ブラックは強くなりすぎないように、細いラインで取り入れるようにしています。例えば、テレビボードの天板だけ黒にしたり、脚元に使ったり。あとは、キラキラと艶のあるブラックだと落ち着かない空間になるので、あえて少しグレーがかったマットな質感のブラックを選び、インテリア全体に馴染ませています」
— 各居室のコーディネートのポイントをお聞かせください。
「リビングに隣接する洋室は、ご夫婦のお部屋を想定してコーディネート。リビングとの一体感を意識して、全体的にナチュラルなウッド調とグリーンを組み合わせて、心地よい空間になるようにしました。壁面には奥行きの浅いデスクを置き、椅子は背中が開いているデザインにすることで、空間を広く見せつつ、グリーンやアートを大胆に配置。シンプルだけど華やかさもある空間に仕上げました。観葉植物は、空間に自然な動きと潤いを与えてくれるので、大きめのサイズで曲線が印象的なものにしました」
「ご夫婦の寝室にも自然を感じるような植物の葉の柄をあしらったクロスを用いています。色味は空間が重くならず、上品さと穏やかさのある雰囲気を大切にしました。また、寝室にはカーペットを採用しています。足元に感じる柔らかさで、リラックス感や高級感が増します。寝室はやはり、一日の終わりに心を休める場所なので、素材の心地よさにこだわりました」
「子ども部屋を想定した洋室は、スペースを有効活用するために、窓側にぴったり収まるデスクを配置し、壁面には家の形をした棚を造作で設置。クロスの貼り分けで遊び心を出しながら、ポップすぎない淡いパステルカラーでまとめています。壁紙は決して高価なものではなく、DIYでも対応できるような工夫を施してみました」
— 自身の好みにあわせた素敵な空間をつくるために必要なことをお聞かせください。
「“自分が本当に好きなイメージ”を明確にしておくことが大切です。その日の気分や体調によって変わるものではなく、自分にとって普遍的に好きなものですね。SNSの画像や雑誌の切り抜きでもいいし、具体的な参考写真を持っておくといいでしょう。
家具やカーテンを選びに行くときなどに、それを見返せば、自分が本当に好きなイメージからブレずに選ぶことができます。食器や小物などを買い足すときでも、そのイメージに沿っていれば、空間がまとまりやすくなります。私たちもインテリアコーディネートを考えるときは、最初に“イメージ写真を1枚決める”ことから始めます。そこから枝葉を広げていくんですよ」
※掲載写真は「ローレルサロン橿原」のモデルルームで撮影したもので、有償オプション等が含まれており、実際のローレルコート橿原神宮前イーストレジデンスの仕様と異なる場合があります。