エクレア[Patisserie La plage]
エクレア[Patisserie La plage]
大阪府庁にほど近い場所にある「Patisserie La plage(パティスリー ラ プラージュ)」の「エクレア」は、分厚い生地のサクッとした歯ごたえ、たっぷり詰まったチョコレートクリームの濃厚な味わいと香りが楽しめる逸品です。このお菓子を手がけているのは、東京の有名洋菓子店やレストランなどで経験を積み、「タイユバン ロブション」でシェフパティシエを務めたオーナーシェフの林正人さん。フランスでも3年半、腕を磨いたとあって、エクレアも本場仕込み。「日本のエクレアはカスタードクリームを詰めますが、フランスのエクレアはチョコレートクリームなんですよ」とフランスの伝統を踏襲しています。くちどけのよさとカカオの芳醇な香りが楽しめるよう、チョコレートはフランスのヴァローナ社製を使用。その贅沢な美味しさは、遠方のファンも魅了しています。
右からエクレア230円、エクレールカフェ320円、エクレールマロン240円(すべて税込)
味と香りを組み合わせた繊細で奥行きのある味わい
「ピスタチオ キルシュ」は、ピスタチオのムースリーヌクリームをアーモンドビスキュイでサンドしたキルシュ風味のケーキ。グリオットチェリーの酸味と甘さがアクセントになっています。「カシス フロマージュ」は、甘酸っぱいカシスのムースとまろやかなクリームチーズの組み合わせ。甘いだけではない重層的な味わいは、繊細なフランス菓子ならではです。焼き菓子も豊富で、お土産やオフィスでの歓送迎のイベントに買い求める人は多いそうです。
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ピスタチオ キルシュ450円、カシス フロマージュ420円、サブレ ノアゼット320円
「私福の時間とは?」
パティシエがプライベートで至福の時を感じるスイーツをリレー方式で毎月ご紹介。今回のエクレアを推薦いただいた、田中シェフのサバラン オ アルマニャックはvol.12で掲載しています。
「フランスでお菓子づくりに携わってわかったことは、現地と日本の食材はまったく違うということ。フランスのレシピ通りにつくってもうまくいかないとわかりました」と林さん。フランスで覚えた味に近づけるために、下準備段階でさまざまな工夫を凝らしています。たとえば、日本の生クリームは比較的軽めなので、煮詰めて濃厚な味わいに。また、その他の素材も味を濃くすることで深みを出しています。そうして仕上げた素材を多彩なバリエーションで組み合わせるのも、林さんの得意とするところ。最近は甘酸っぱいカシスと爽やかなアールグレイのクリームのコンビネーションや、コーヒーとフルーツの新鮮な組み合わせも登場しました。「基本的にお客様のご要望に耳を傾けながら商品を考えています。フランス菓子はそうして発展してきましたから」と林さん。今後、どのような味の組み合わせを楽しませてくれるのか、目が離せません。
SHOP DATAPatisserie La plage
「フランス菓子を初めて口にした時の感動を伝えたい」と、2004年に林さんが構えたフランス菓子店。ショーケースには、常時約30種類の彩り豊かな生菓子やエクレアが並びます。どれも食べやすいサイズで、お値段が手頃なのもうれしいポイントです。界隈はお菓子店が増えつつある、スイーツ激戦区。そんな場所にありながら、お客様がひっきりなしに訪れる人気店です。
林さんが惚れこむ逸品は……
「『tawanico』さんは、近所にオープンしたお店で、焼き菓子がとても美味しいんです。軽いのに味がしっかりして、素材の使い方もユニーク。とてもおもしろいお菓子をつくられています。私のおすすめはケーク系とタルト系。時々、スタッフに買ってきてもらって、楽しんでいます」