港町横浜でアート散策。〜ヨコハマトリエンナーレ2017開催〜
港町横浜でアート散策。
〜ヨコハマトリエンナーレ2017開催〜
横浜市で3年に一度行われる現代アートの国際展「ヨコハマトリエンナーレ2017」が、8月4日(金)〜 11月5日(日)に開催されます。会場となる「横浜赤レンガ倉庫1号館」「横浜美術館」「横浜市開港記念会館」を巡り、付近にあるアートスポットや観光スポットも一緒に楽しめるモデルコースをご紹介していきます。さわやかな風に誘われ、港町横浜を満喫してみませんか。
横浜駅までのアクセス
2001年から始まった、日本を代表する現代アートの国際展。世界で活躍するアーティストをはじめ、新進のアーティストも広く紹介されます。タイトルにある「島と星座とガラパゴス」は、接続や孤立、想像力や創造力、独自性や多様性などを表すキーワード。選び抜かれたアーティストの多くが複数の作品を展示し、小さな個展の集合体となるような構成で、作品世界が星座や多島の風景のように緩やかに連なっていきます。
アート散策は、横浜を代表する観光スポット「横浜赤レンガ倉庫」からスタートします。横浜赤レンガ倉庫の1号館がトリエンナーレの会場となっており、2号館にはレストランやショップなどがそろっています。歴史的な建物をあとにして向かうのは、もうひとつの会場「横浜市開港記念会館」。付近にあるアートスペース兼レストハウスの「象の鼻テラス」や旧日本郵船の倉庫をリノベーションしたアートスポット「BankART Studio NYK」にもぜひ。辺りはレトロな建物が点在し、港町横浜の風情が楽しめます。また、お洒落なカフェがあり、色彩豊かなアートプログラムが行われる「YCC ヨコハマ創造都市センター」にも立ち寄ってみましょう。
明治末期から大正初期に竣工した赤レンガ倉庫は、日本最初の荷物用エレベーターやスプリンクラー、防火扉などを備え、国の模範となる倉庫として誕生。現在は、ホールと多目的スペースを備えた1号館とファッション、雑貨など多彩なショップと和洋中のレストランなどが集う2号館で構成されています。横浜の文化を発信するショップもあり、お土産探しにも最適。
横浜市中区新港1-1
Tel. 045-211-1515(1号館)、045-227-2002(2号館)
[時]1号館10:00〜19:00 2号館11:00〜20:00 ※1号館文化施設、カフェ・レストランの営業時間は店舗により異なる
[休] 無休(年1回休館日有り)
ヨコハマトリエンナーレ2017では、横浜市内に残された日本の近代化を象徴する歴史的建造物が会場に選定されています。現在、文化施設として様々なイベントや公演が行われている「横浜赤レンガ倉庫1号館」では、クリスチャン・ヤンコフスキーをはじめ、青山悟、ドン・ユアンなど11名のアーティストが作品を展示。小沢剛や宇治野宗輝が新作を発表するほか、福島県帰還困難区域で展開されている展覧会「Don’t Follow the Wind」のサテライト展示も行われます。
小沢剛
《帰って来たペインターF 》(部分)2015
ペインティング:トロトアート(アチョ・カリスマ、ソビリン)
撮影:椎木静寧 森美術館蔵
クリスチャン・ヤンコフスキー
≪重量級の歴史≫ 2013
Photographer: Szymon Rogynski Courtesy: the artist, Lisson Gallery
Photo: Katsuhiro Ichikawa
Photo: Katsuhiro Ichikawa
開放感あふれる「象の鼻パーク」内にあるアートスペースを兼ね備えたレストハウス(休憩所)。開港150周年を記念して開館し、横浜市の文化観光交流拠点の一つとして、アート、パフォーミングアーツなど多彩な文化プログラムを随時開催しています。テラス内にはテイクアウト形式の「象の鼻カフェ」も併設。横浜産の野菜などを使ったオリジナルフードや地ビールが味わえ、フォトジェニックな「ゾウノハナソフトクリーム」もぜひ。
横浜市中区海岸通1丁目
Tel. 045-661-0602
[時]10:00~18:00(時期により異なる)[休] 無休
[料]入場無料、ゾウノハナソフトクリーム400円
Photo: Katsuhiro Ichikawa
横浜開港50周年を記念し、市民の寄付金によって大正6(1917)年に誕生。国の重要文化財に指定されています。シンボルの時計塔は、「ジャックの塔」の愛称で親しまれ、神奈川県庁(キング)・横浜税関(クイーン)とあわせて「横浜三塔」と呼ばれています。ロビー部分や資料コーナーが見学でき、特に貴重なステンドグラスは必見。また、毎月1回一般公開が行われています。
横浜市中区本町1-6
Tel. 045-201-0708
[時]見学可能時間10:00~16:00 [休]第4月曜(祝日の場合は翌日休館)、12月29日~ 1月3日
日本を代表する現代美術家、柳幸典の創造世界を堪能できます。柳幸典は、犬島アートプロジェクトなどを手がけ、国際的な評価も高いアーティスト。今回は、ゴジラの目をモチーフにした作品が展示されます。また、会場となる横浜市開港記念会館は2017年7月に開館100周年を迎え、普段は入ることのできない地下で展示されることも注目ポイントです。
柳幸典
《Project God-zilla ― Landscape with an Eye ―》 2016
Photo by Tatsuhiko NAKAGAWA
©BankART1929
旧日本郵船の倉庫をリノベーションした3,000㎡の建物内には、ギャラリーやホールをはじめ、制作スタジオ、カフェ&パブ、ショップなどがあります。ショップは、建築やデザイン、演劇、音楽、絵画など多彩なアートの専門書が充実。また、トリエンナーレにあわせて、アートプログラム「BankART Life Ⅴ」を開催。「観光」をテーマに、横浜の忘れられた場所や眠っている場所を巡り、新たな視点で横浜の街を見ることができます。
横浜市中区海岸通3-9
Tel. 045-663-2812
[時]11:00 〜23:00(日曜は〜20:00) [休]無休
<BankART Life Ⅴ>
[期間]会期・休館はヨコハマトリエンナーレ2017に準ずる
[時]10:00〜19:00(10/27〜29、11/2〜4は21:30まで)
[料]ヨコハマトリエンナーレ2017セット券一般当日2,400円(BankART Life Ⅴ単体パスポートは1,000円)
BankART Life Ⅴ-観光
1929年築の歴史的建造物「旧第一銀行横浜支店」を一部復元して活用した横浜市の「クリエイティブ・シティ構想」拠点施設。建物内にはギャラリーやカフェなどがあるほか、アートプログラム「YCC Temporary」が新たに実施されています。その第三弾として、2017年8月4日(金)〜9月17日(日)に「YCC Temporary鬼頭健吾」が開催され、美術家 鬼頭健吾による大型のインスタレーションを展示。また、1階ギャラリー空間で実施される「YCC Gallery」では9月18日(月・祝)〜11月5日(日)に「日産アートアワード・コレクション」も行われます。
横浜市中区本町6-50-1
Tel. 045-307-5305
[時]11:00~22:00 [休] 無休(年末年始、臨時休館日を除く)
<YCC Temporary 鬼頭健吾>
[時]11:00~18:00(金・土曜、祝日は19:30まで)※入場は閉場の30分前まで
[料]500円(高校生以下入場無料)※高校生は要学生証提示
鬼頭健吾
untitled(hula-hoop) (2005-2015)
Photo:木暮伸也
YCC ヨコハマ創造都市センター内にあるカフェ。世界各国のサンドウィッチを中心としたメニューをはじめ、ハンドドリップコーヒーやスイーツ、自然派ワインをそろえたバルメニューなども楽しめます。開放感あふれる店内にレイアウトされている、クリエイターがデザインしたユニークなフードカートも見どころ。また、アート展示やイベントなどを開催するギャラリーが併設されています。
横浜市中区本町6-50-1
Tel. 045-306-9114
[時]11:00~20:00(19:30LO)[休]不定休
[料]ランチセット950円、ハンドドリップコーヒー550円〜
YCC ヨコハマ創造都市センターのカフェでひと休みしたら、最寄りの「馬車道」駅からみなとみらい線に乗って「みなとみらい」駅へ。アート散策の終点は、トリエンナーレ3つ目の会場「横浜美術館」です。美術館の周辺には、「マークイズみなとみらい」や「クイーンズスクエア横浜」などの大型複合施設がそろい、中でも横浜の夜景が堪能できる「横浜ランドマークタワー」がおすすめ。70階のスカイラウンジ「シリウス」から望む絶景とディナーがアート散策の思い出に彩りを添えてくれることでしょう。
1989年に開館した、国内有数の規模を誇る美術館。シンメトリーの重厚な外観デザインが印象的で、建物は建築家の丹下健三氏が設計。ダリ、マグリット、セザンヌ、ピカソなどの巨匠をはじめ、近代以降の横浜にゆかりのある作家たちの作品など、約12,000点を所蔵しています。写真コレクションの充実ぶりも同館の特長です。年間を通じてコレクション展や多彩な企画展も開催。
横浜市西区みなとみらい3-4-1
Tel. 045-221-0300
[時]10:00~18:00 ※入館は閉館の30分前まで[休] 木曜、年末年始
[料]コレクション展:一般500円 企画展:展覧会ごとに異なる
難民問題に関連した作品を手がけるアイ・ウェイウェイをはじめ、オラファー・エリアソン、マウリツィオ・カテランなど、世界で活躍する著名なアーティストを含めた28組の作品を展示。中でも、ジョコ・アヴィアントによる2000本の竹でダイナミックに編み上げた作品は迫力満点です。また、Mr.という作家の「オタク」を題材にした作品も見応えがあります。このほか、国内で初めて本格的に紹介されるワエル・シャウキーといった新進アーティストの作品も見ものです。
ブルームバーグ&チャナリン
≪フロイトの長椅子の残存繊維を石英楔型検板を用いて観察した際の干渉縞≫ 2015
©Broomberg and Chanarin Photography: Jack Hems. Courtesy Lisson Gallery.
パオラ・ピヴィ
≪I and I(芸術のために立ち上がらねば)≫ 2014
Photo: Guillaume Ziccarelli Courtesy of the Artist & Perrotin
地上273m展望フロア「スカイガーデン」からの眺め
ドックヤード・プロジェクションマッピング<代表作「YOKOHAMA ODYSSEY」>
高さ296mを誇る、横浜のシンボル的な超高層ビル。ファッションやジュエリー、雑貨、グルメなど多彩なお店がそろう「ランドマークプラザ」をはじめ、「横浜ロイヤルパークホテル」の客室やレストランがあるほか、69階には展望フロア「スカイガーデン」などがあります。日本に現存する商船用石造りドックを復元活用した広場「ドックヤードガーデン」ではプロジェクションマッピングを毎日開催。
横浜市西区みなとみらい2-2-1
Tel. 045-222-5015(ランドマークプラザ)、045-222-5030(スカイガーデン)
<ランドマークプラザ>
[時]11:00〜20:00(カフェ&レストランは〜22:00、みらい横丁は~23:00・一部店舗により異なる)
<スカイガーデン>
[時]10:00~21:00(最終入場20:30)※毎週土曜・その他特定日は~22:00(最終入場21:30)
[料]大人1,000円
<ドックヤード・プロジェクションマッピング>
[時]1日3~5回開催(時期により異なる) [料]無料
※観覧には整理券が必要です。詳細は公式サイトをご覧ください。
※画像はイメージです
横浜ランドマークタワーの52階〜67階に客室を有する超高層ホテル「横浜ロイヤルパークホテル」。 スカイラウンジ「シリウス」は、横浜ランドマークタワー最上階の70階に位置し、港町横浜を眼下に望む広大なパノラマが満喫できます。星空の“一番星”をイメージした店内には、ラウンジ席・バーカウンターに加えコンパートメント席も用意されています。夜は、地上277m から広がる夜景やピアノ演奏とともに至福のディナーを楽しむことができます。
横浜市西区みなとみらい2-2-1-3
Tel. 045-221-1155(受付時間9:00~21:00)
[時]朝食7:00~10:00LO、ランチ 11:30~14:30 LO、ティー土日祝のみ 14:30~17:00(16:30LO)、ディナー 17:30~21:00LO、カクテル月~土17:00~24:00(23:30LO)、日・祝日17:00~22:30(22:00LO)
[休]無休 [料]流星ディナー7,128円、ザ・シリウスディナー11,880円(税・サービス料込)