グッドデザイン賞とは?
グッドデザイン賞は、様々に展開される事象の中から「よいデザイン」を選び、顕彰することを通じ、私たちのくらしを、産業を、そして社会全体を、より豊かなものへと導くことを目的とした公益財団法人日本デザイン振興会が主催する「総合的なデザインの推奨制度」です。
近鉄不動産株式会社は、財団法人日本デザイン振興会が主催する「2022年度グッドデザイン賞」を受賞。今年で10年連続の受賞となります。のびのびとした提供公園やロボットコンシェルジュと聞き、あべのべあも興味津々の様子です。
[2022年度受賞プロジェクト]
1.ローレルスクエア長岡京ザ・マークス
京都府長岡京市/パナソニック ホームズ(株)・JR西日本不動産開発(株)との共同事業物件
2.MMフィールド南大高
名古屋市緑区/名鉄都市開発(株)・大和ハウス工業(株)・第一交通産業(株)との共同事業物件
3.ウェスティン都ホテル京都 数寄屋風別館『佳水園』
京都市東山区
4.ザ・パークハウス 新浦安マリンヴィラ
千葉県浦安市/三菱地所レジデンス(株)との共同事業物件
グッドデザイン賞は、様々に展開される事象の中から「よいデザイン」を選び、顕彰することを通じ、私たちのくらしを、産業を、そして社会全体を、より豊かなものへと導くことを目的とした公益財団法人日本デザイン振興会が主催する「総合的なデザインの推奨制度」です。
京都府長岡京市/パナソニック ホームズ(株)・JR西日本不動産開発(株)との共同事業物件
「ローレルスクエア長岡京ザ・マークス」は、東海道本線(JR京都線)「長岡京」駅から徒歩9分の広大な敷地に誕生した総381邸の規模を誇る大規模マンションプロジェクトです。本来、マンションの民間敷地と提供公園をフェンスで区切る必要がありましたが、長岡京市との協議の末、民間敷地と約900㎡の提供公園を一体的に計画することで2000㎡超の豊かな公開緑地が誕生。住民の方や地域の方にとって潤いの場となり、コミュニケーションの架け橋ともなる場を創出しました。
提供公園をエントランスのある共用棟の前庭として設えることで、マンションに住まう人の帰宅動線にお子さまたちの安全な遊び場をご用意。住民・地域の方々のコミュニケーションの場にもなっています。
提供公園のデザインは、人と人がつながる「リング」をテーマとし、2つの広場を回遊する輪と輪の重なりをイメージ。お子さまたちがのびのび遊んだり、親同士が交流を深めたり、ベンチに座って読書したり、様々なシーンに出会える空間をめざしました。
多彩な施設をそろえた共用棟は、パーティルームやキッズルーム(コドモアラウンジ)を抜けてパーティテラスに、さらにそこから屋上テラスに行くことができ、平面的かつ立体的なつながりのある構成とし、人々の気配や賑わいを感じられるように計画。
大規模住宅開発に際して公園として提供される空間は、ただ条例等に則った条件を満たすための整備をしただけでは、かえって無機質で不自然な場所ができあがりかねない。ここでは地域の景観とマンションの価値を同時に生み出すべく、公民が前向きかつ柔軟に連携・議論した痕跡が見てとれる。外構デザインとしてのさまざまな工夫も含めて、マンション開発における緑地創出のあり方として一つのモデルを示しているものと評価された。
名古屋市緑区/名鉄都市開発(株)・大和ハウス工業(株)・第一交通産業(株)との共同事業物件
名古屋市内でも子育て家族が多いエリアに誕生した「MMフィールド南大高」。共働き世代が多い子育て家族に向けて、NTT西日本とオリジナル機能を共同開発したロボットコンシェルジュ(ロボホン)を全戸に標準装備しているほか、先進のセキュリティシステムやアレルギー対策も導入しています。
ロボホンが管理会社・管理組合からのお知らせを読み上げたり、ゲストルームや来客駐車場の予約や空き状況も確認でき、宅配ボックスに荷物が届くと知らせてくれます。また、IoTリモコンと連携し、家電などのリモコン制御も可能。お子さまの帰宅を親御さんに伝える機能や留守中のカメラ映像をスマホアプリで確認できるなど、ロボホンは新しい家族の一員として家族の暮らしをサポートします。
より安全でスマートなセキュリティとして、顔認証によるシステムを採用。カメラを見るだけでオートロックの解除などが可能となり、お子さまが通過すると親御さんの携帯電話へ通知するサービスも備わっています。また、共用部にエアシャワーを設置し、室内に花粉や埃を持ち込まないように配慮しています。
子供の安心、高齢者の利便、家族やコミュニティーの様々なコミュニケーションなど、生活の様々な側面での課題解決や豊かさを引き出すには、ハード的なインターフェイスの工夫に潜む可能性はまだまだ生まれるだろう。マンションにロボットコンシェルジュを配置するという発想は、ともすれば短期的な注目を生むための仕掛けのようにも映るが、こうした人々の望みをテクノロジーにより果たそうとする挑戦からも、未来へのヒントが生まれるものであろうと感じさせるプロジェクトである。
京都市東山区
京都市東山区にある「ウェスティン都ホテル京都 数寄屋風別館『佳水園』」は、 村野藤吾氏が設計し、幾重もの薄い屋根が印象的な数寄屋建築の傑作です。築60年を経て老朽化が著しく、耐震改修とリニューアルを実施。文化的評価の定まっていない戦後の名建築が取り壊されるなか、特に木造建築の更新は大変難しいとされていますが、未来につながる改修を実現しました。
最新技術と職人の手仕事の融合により、未来につながる数寄屋建築へ。美しくリズミカルな外観や渡り廊下・ロビーなどの内部デザインは承継しつつ、2室を1室にするなど客室面積を広げることで、ゆとりと心地良さの向上を図りました。 各部屋のお風呂には天然温泉を引き込み、贅沢なくつろぎの時間と空間をご提供。村野藤吾氏の建築を保存しつつ、居住性や耐久性、機能性を高めています。
戦後の名作建築が、現代そして未来へ、最高の形で引き継がれた。 当時の復元という側面においては、建物の外観や庭を完全な形で補修・復元したのに止まらず、室内から見える眺望を建設当時の状態に戻すために、視界を塞いでいた別の建物の上層部を解体撤去したという。客室に関しては耐震補強や現代の宿として利用しやすくするため、大幅に手を入れている。オリジナルをそのまま残さない・残せない時に、設計者のとりうる態度はさまざまあるが、ここでは村野藤吾の設計の考え・手つきを読み解きながら、村野ならどう設計するかを常に問いながら設計が進められた。ここで実現されている状況は、保存した建物の中に単純に新しい内装を施したものとは、一線を画する。ほとんど全て新しいものに置き換わっているにも関わらず、まるで最初からこの状態だったかのような自然さが漂っているのだ。 事業者の高い志、施工者の高い技術、そして設計者の審美眼と卓越した設計力に敬意を表したい。 そして、こうした建築を保存・再生・再利用する機運が、より一層高まることを期待したい。
千葉県浦安市/三菱地所レジデンス(株)との共同事業物件
千葉県浦安市の海岸通り沿い約47,000㎡の敷地に誕生した総528邸の大規模マンションプロジェクトです。隣接する海や川の自然環境を生活に取り込み、「暮らすリゾート」をコンセプトに“あそび・くつろぎ・出会い”を日々の暮らしの中で享受できる環境をご提供。 2つの広場でキッチンカーの出店や交流イベントを企画し、マンション住民や地域住民との“出会い”の機会も創出しています。
<デザインのポイント>
1.周辺の自然環境を利用したロードバイク・キャンプ用品・SUP等の貸出サービスで、“あそび”時間を創出
2.12の共用施設やゆとりある住戸プラン、ランドスケープ等により思い思いの“くつろぎ”の場を創出
3.周辺地域と街区をつなぐ「プロムナード」を中心とした配棟計画により、人と人との“出会い”の場を創出
東京駅まで電車で直通18分、東京都心からほど近い立地で、敷地目前に海が広がる立地とはいえ、新浦安を「リゾート」と見立てたコンセプトには少々驚いたが、コロナ禍以降の、自宅もしくは自宅のあるまちでのオンラインを通じたテレワークというワークスタイルの増加を考えると、敷地の立地環境を生かした「リゾート」感を追求し訴求していくことには、一定のニーズがあると思えた。事業性を考えると相応の住戸数が必要で、それを低層のビルディングタイプで対応しようとすると、少々窮屈な印象を伴うが、ここでは建物の素材感や色彩、植栽のあり方を工夫することで、上質な環境を獲得しているところが秀逸だ。ハードのデザインに加えて、恵まれた周囲の環境を使いこなすための仕組みやコンテンツが様々に用意されている点でも評価できる。
2021年度
ローレルアイあべの
2020年度
ローレルスクエア健都ザ・レジデンス
シーンズ塚口
ザ・パークハウス 新浦安マリンヴィラ
2019年度
ローレルコート上本町石ヶ辻公園
ローレルタワー梅田ウエスト
ローレルタワー心斎橋
リフィオ木場公園
2018年度
ローレルアイ目黒大橋
リフィオ成増
イニシア桂大橋
ブランズタワー御堂筋本町
2017年度
あべのハルカス
ローレルコート西葛西
ブランズシティ天神橋筋六丁目
2016年度
5プロジェクト同時受賞
てんしば金賞受賞
2015年度
実験集合住宅NEXT21プラスワンの家
2014年度
ローレルスクエア学園前
ローレルアイ白金
2013年度
ローレルアイ恵比寿ピアース