パンの常識を覆すお店が続々登場。
ほかにはないパン体験を求めて。

高級食パンや小麦にこだわったもの、パンでお酒を楽しむパン飲みなど、ここ最近パンを巡るトレンドが様変わり。主食だけではない、豊かな楽しみ方に注目が集まっています。こだわりのベーカリーも続々オープンする中で、いまや「すごくおいしい」のは当たり前。舌の肥えたパン好きたちを唸らせるのは、新感覚のパンです。発見と驚きに満ち、口に含んだ瞬間に思わず感動する、とっておきの2店をご紹介します。

JR「和歌山駅」からバスで約15分、最寄りのJR「宮前駅」からも徒歩約30分。決してアクセスがいいとはいえない場所に、それでも多くのパンマニアが訪れるベーカリーがあります。
「3ft」を率いるのは、知る人ぞ知るパン作りの名手・中村隆志さん。2016年、雑居ビルの3Fに店名のないベーカリーをオープンすると瞬く間に話題となり、その翌年、工房を併設した現在の店舗へと移転しました。「乾燥が気になるので」とパンの平置きはせず、店頭には見本のパンしか置かないのが基本スタイル。コンクリート造りの店内はギャラリーのようで、照明はひとつもなく美術品のようにパンが並びます。売り切れ次第終了なので、事前予約がおすすめ。

大阪・福島で4店舗を展開するイタリアン「ポルチーニ」グループのひとつで、パンをつまみにお酒を愉しむ「パン飲み」に特化したお店。系列店で行列のできるベーカリー「PANE PORCINI（パネ ポルチーニ）」のシェフがワインに合うよう追求して焼き上げたパンを、LATTERIAのシェフ・國政さんが食材の組み合わせを考えて、極上のひと皿に仕立てます。
店名のLATTERIAとは、イタリア語で乳製品の意味。すべてのメニューにチーズが盛り込まれ、パンとワイン、さらにチーズの豊かな味わいが楽しめます。