2025.12.19 公開
「ローレル」マンションシリーズのモデルルームでは、インテリアコーディネーターがこだわった、心地よく素敵な空間を体験することができます。コーディネートをひもときながら、居心地のよいインテリアのヒントを探ります。

— インテリア全体でどのようなコンセプトを検討されたのですか?
「ガーデンシティ新金岡は、広大な大泉緑地に近接する憩いの場であり、都心へのアクセスも良い御堂筋線沿線という立地が特徴です。アクティブに動きながら、自然豊かな住環境で憩う。そんなご家族の暮らしをイメージして、自宅での寛ぎと、自然との繋がりをバランスよく融合させた住まいをコンセプトにプランニングを進めていきました」

— 開放感あふれるリビング・ダイニングが印象的ですが、ポイントをお聞かせください。
「LDK+α の空間を設計し、家族を身近に感じられるダイナミックなファミリーエリアとしてプランニング。キッチンの奥に家族で楽しめるキッチンスタジオを配置しました。
ファミリーエリア全体が高さのある物などで視線が遮られないよう上部を詰めすぎず、ペンダント照明なども抜け感のあるデザインにすることで、空間としての一体感と軽やかさを意識しました。
カラーは、自然と調和するナチュラルな印象を大切にするために、明るめのグレイッシュオークをセレクト。カジュアルになりすぎないよう、上質感のあるグレーを選び、さらに空間を引き締める濃い色を要所要所に入れています」


—リビングは開放的でありながら落ち着きのある雰囲気ですね?
「背もたれが低いホワイトのリビングソファをセレクトし、抜け感を意識しました。ボリュームのある家具でも、ホワイトを選ぶことで軽やかさを演出できます。ナチュラルな雰囲気のフローリングに対し、ラグやリビングテーブルの脚は濃い目のカラーを選んで高級感をプラス。テーブルのガラス天板や細い脚で軽さを出し、重くならないよう調整しています。
また、クッションは3色程度に絞り、大小のサイズで強弱を。柄や素材を少しずつ変えることでリズムが生まれます。アクセントカラーとしてクッションカバーに取り入れているブルーグリーンはグレーとの相性もよく、ナチュラルな素材にもなじむので、全体の調和がとりやすい色ですね。はっきりした色ながらバランスが取りやすいところが魅力です」


「部屋の角や広い壁面など、白く残りがちな部分にグリーンを配置。グリーンがあるだけで空間が華やぎます。花器の形や高さは、置く場所の空間に合わせて選ぶのがポイント。横の広がりだけでなく、高さのバランスも大切です。モデルルームでは写真映えを意識して大ぶりのものを使うことも多いですが、実生活ではもう少しコンパクトでもOK。間接照明を植物のそばに入れて、光と影をうまく活かすことで、夜の雰囲気もぐっと良くなります。角に照明を入れると部屋が広く見える効果もあります」


— ダイニングは上質感がありながら重々しくないのが印象的ですが、ポイントをお聞かせください
「ダイニングは、キッチンやキッチンスタジオ、リビングとのつながりを意識しながら、上質さを意識しました。リビングやキッチンスタジオが比較的カジュアル寄りなので、空間をまたぐことで雰囲気の変化を楽しめるようにしています。また、奥の壁には間接照明とアートを設えてフォーカルポイントに。ダイニングはグレーで統一し、テーブル天板は石目調を用いて上質感を出しながら重々しくならないように配慮。ペンダントライトも黒のアイアンで直線的なデザインを選び、落ち着いた印象を与えています」
— キッチンスタジオというアイデアがユニークですね?
「LDKにプラスアルファの要素を加え、家族をより身近に感じられる空間に。ただ書斎スペースにするのではなく、お料理はもちろん、お子さんが宿題をしたり、軽く仕事をしたり、多目的に使えるよう設計。インテリアも“カフェで仕事をしているような雰囲気”をめざし、ナチュラルな中間色を取り入れています。ベースカラーのグレーともうまく馴染み、ファミリーエリア全体としての統一感も保っています」
— 子ども部屋のコーディネートのポイントをお聞かせください
「柱を囲うように特注でベッドを製作。もちろん、ベッドとして寝られるサイズ感で、限られた空間を有効に使うアイデアとして、“こういう方法もあるんだ”と感じてもらえたらうれしいですね。壁紙も下部を単色、上部を柄に貼り分けて、梁や柱の存在感を薄め、空間がすっきり見える効果も」
— 自身の暮らしに合った空間をつくるために必要なことは?
「“余白をつくること”です。好きなものを詰め込みすぎると空間が苦しくなります。抜け感や強弱をつけることで、こだわりのものが引き立ちます。数よりも大小や素材の緩急で変化を出すほうが自然にまとまります。また、自分が本当に好きなものを見極めることも大事です。SNSなどで多くの情報を得られる時代ですが、すべてを取り入れるとちぐはぐになりがちです。自分の軸を持って絞り込むことが、心地よい空間づくりにつながると思います」
※掲載写真は旧マンションサロン内モデルルームで撮影したもので、現在は公開しておりません。